K's blog

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【大企業人事の仕事(4)】配置・異動の仕組みの構築と運用

大企業メーカーの人事として

10年間を過ごす中で学んだ

「人事の仕事」についてまとめていきます。

4つ目は「配置・異動の仕組みの構築と運用」です。

1.配置・異動とは

配置とは会社内の特定の職場に

社員を所属させ、業務をアサインすること。

異動とは、その職場から別の職場に

所属を変更することを言います。

 

2.配置

中途入社の場合は

特定のポジションを前提に

採用を行なっていますので、

初期配置が問題になるのは

新卒新入社員の場合といえます。

 

一部の外資系企業などでは

職種別採用を行なっており、

新卒採用でも入社時点で

職種が確定しているケースもありますが、

多くの日系企業では入社後に

本人希望や適性を考慮して

初期配置を検討します。

 

従来、特に日経大企業では

終身雇用を前提にゼネラリストを

育成しようとする傾向が強く、

会社ニーズで初期配置を決める会社が

多かったようです。

 

しかし最近では新卒新入社員であっても

自律的なキャリア形成に対する意識が強く、

キャリアイメージと合わない初期配置だと

転職してしまうケースもあります。

 

そのため、採用段階で

緩やかに職種を限定したり、

入社後の配属希望を極力取り入れるなど

キャリアに対するミスマッチが

起こらないように配慮する傾向が

強まっていると感じます。

 

3.異動

前述の通り、

従来の日経大企業では

終身雇用を前提にゼネラリストを

育成しようとする傾向が強く、

会社ニーズで異動を行う会社が

多かったようです。

 

しかし最近では中途入社が増えていたり

職務等級制度(ジョブ型の一種)を採用していて

会社の自由に異動を決めることが

馴染まなかったりと、

異動の形態も様々になってきています。

 

本人発意での異動を行う手段としては

以下のような例が挙げられます。

最近はこういった制度を組み合わせながら

社内でも自律的にキャリア形成ができるよう

異動の仕組みを整える会社が増えている印象です。

 

・自己申告制度

年に1度や2度、

社員が自ら自身の希望異動先を

上司や人事に申告します。

上司は異動希望先や人事と相談し、

異動の調整を行います。

 

社内公募制度

社内でポストに空きが出た場合に

社内に対して公募をかけます。

会社によっては応募に

上司の許可が不要なケースもあり、

社内でのキャリアチェンジに

有効な手段の一つです。