K's blog

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【大企業人事の仕事(7)】昇進管理

大企業メーカーの人事として

10年間を過ごす中で学んだ

「人事の仕事」についてまとめていきます。

7つ目は「昇進管理」です。

1.昇進管理とは

社員格付け制度に応じて

昇進にも種類があり、

主なものとしては

役職が上がる役職昇進、

職務等級が上がる職務昇進、

職能資格が上がる昇格昇進

の3種類があります。

 

いずれにおいても、

企業の職位階層の構成は

ピラミッド構造になっており

(偉い人は平社員より少なく)、

いわゆる「同期」の中から

上位階層に昇進する人材を選抜する

昇進管理が人事の仕事の一つになります。

 

2.昇進管理の進め方

2−1.ポスト数を決める

昇進を行う前提として、

各職層のポスト数(人数)を

決める必要があります。

上位の職層は人数を決める

ケースが多いですが、

下位の職層は昇進率で管理する

ことも一般的に見受けられます。

2−2.選抜方法を決める

選抜方法には主に3種類あります。

・採用時点での選抜

国家公務員のように、

採用時点でキャリア組とノンキャリ組を

わける方法です。

社員区分によって昇進への期待値を

区別することも一つの策です。

 

・入社同期からの選抜

入社同期の中から

1選抜○%、2選抜○%というように

一定の経験年数ごとに選抜を行います。

上位職層に昇格後はさらに次の資格に向けた

選抜が始まるため、

トーナメントを戦っているようにも見えます。

この選抜方式では毎年の評価が

一定以上の人の中から選抜を行いますので

評価制度と密接に関係する選抜方式です。

 

・ポストニーズに応じた選抜

新規のポストができたり、

既存のポストがなくなったりするごとに

人材の選抜や降格を行います。

社内公募制度と組み合わせて運用することも

一つのアイデアです。

 

2−3.選抜を行う

毎年の評価や上司からの推薦、

360度評価や人事の面談、

外部の専門会社による評価など、

多様な手段を組み合わせながら

昇進する人を検討します。

 

上司は自分の部下が可愛いので

人事に対してアピールをしますが、

ポスト数は決まっていて、

昇進できる人数に限りはあります。

 

人事としては昇進候補者の情報を

多面的に収集した上で、

昇進する人を決定し、

上司に対して昇進可否の説明を行います。

 

2−4.昇進した人への動機付け

誰を昇進させるかは

会社が社員に何を期待しているかの

強いメッセージになります。

昇進した人が慢心していては

間違ったメッセージを発することに

なりかねませんので、

しっかり期待値を伝え、動機付けを行います。