K's blog

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【本】最高の働きがいの創り方【読書メモ】

働きがいのある会社ランキング2年連続1位

5年連続ベストカンパニー受賞 の

株式会社コンカー 三村真宗社長 の 「最高の働きがいの創り方」。

 

コンカー日本法人社長に就任後の「最悪」の状態から

採用、評価、戦略策定・・・などで

実行されてきたことを失敗談も含めて解説して下さっている。

  

マネージャーや人事にとって

マインドセットの面でも具体的な施策の面でも

非常に参考になる一冊です。

 

 

最高の働きがいの創り方

最高の働きがいの創り方

 

 

 

勉強になった箇所を備忘録的に。

  

P38

(採用において)即戦力にこだわり、

文化的なマッチングを度外視してしまった。

情報は隠され、共有もされない。常に誰もが不安を抱えている。

戦略も一致しない。

採用の1つの失敗で、澄んだ水に墨を落とすように、

よくないカルチャーがパッと広がってしまう。

 

P46

 働きがいを高める3つのドライバー

 ① 夢や志、大義との一体感(ミッション、ビジョン、バリュー)

 ② 視座の高さと裁量の大きさ

 ③ 成果や失敗を通じた成長の実感

 コンカーではその3つに以下の通り対応

 ① 信念 Concur Japan Belief の策定・浸透

 ② 実行 働きがいを高めるオペレーション

 ③ 文化 社員同士が高め合う文化

 

P64

企業文化は企業にとって最も重要な無形資産。

社員は無意識に企業文化に則って思考し、判断し、

行動するようになる。

文化は意識して築かなければならない。

だから、どのような文化の企業にしたいのか、

経営者はしっかりと考え、意識する必要がある。

その文化に合致した経営者の行動や発言、

その制度や施策などを通じて、社員の意識に

「自社の文化とはどのようなものなのか」が染み込んで行く。

 

 P78

情報を開示すればするほど、意欲や信用は高まり、協力が生まれる。

ミッションやビジョンは大事で、それを共有することにより

マイクロマネジメントの必要性が大きく低下する。

しかし、ビジョンを共有するだけでは、具体策がわからず、

部下は迷ってしまう。

そこで、ビジョンだけではなく、「会社はどんな戦略を持っていて、

どんな課題に直面しているか」を共有。

社員の視界は大きく開けて行く。

戦略と課題を共有していれば、

「会社がこっちに大きく向かっているので、それを実現するために

他部門と協力するのは当たり前」と言うムードが生まれてくる。 

 

P93

オフサイトミーティングの準備はいつも真剣勝負。

オフサイトミーティングを成功させる鍵は、経営者やリーダーが

主体性を持って企画や当日のファシリテーションに関わること。

誰かに任せっぱなしにすると、社員もそのことを敏感に感じ取る。 

事前に全社員から「会社が抱える課題」と、

そうした課題に対して「施策のアイデア」を出してもらう。

課題だけではなく、必ず打ち手や施策を聞く。

事前調査の際のポイントは、施策のアイデアに対して

発案した社員自身に「重要度」と「実現難易度」を

スコアづけしてもらう。 

 

ランチでコミュニケーションをとる

・上司と部下の「コミュニケーションランチ」

 オフィスと違った場所でいいフィードバックを生み出す

・他部署の上司との「タコランチ」

新任マネージャの悩みをフォローする「マメランチ」。

新任マネージャーは最初はとても苦労する。

直属の上長以外のベテラン管理職をメンターとしてつけることにした。

しかし忙しくて時間を取れない。

こういう時は枠組みをはめないとコミュニケーションは活性化しない。

月に1回、ランチでメンターと話すことを仕組み化。

マネージャーとメンターの割り当ては社長と管理部長で決定。

「このマネージャーはこういうところを強くしたほうがいいので

 このマネージャーをメンターにしよう」

メンターの期限は3ヶ月。4人繰り返して、

1年経つと新任マネージャー卒業。

 

もっとコミュニケーションしてほしい、と経営側が思っていても

それだけではコミュニケーションは活性化しない。

ましてや、他部門の上長をランチに誘うことはできない。

しかし制度があればそんなことはなくなる。

こそこそする必要はなくなる。