K's blog

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【大企業人事の仕事(5)】教育訓練の仕組み構築と運用

大企業メーカーの人事として

10年間を過ごす中で学んだ

「人事の仕事」についてまとめます。

5つ目は「教育訓練の仕組み構築と運用」です。

1.教育訓練とは

学校教育とは異なり、

企業での教育訓練とは

特定の目的を追求する組織において

その目的の達成に貢献できる人材を

作り出す一連の活動のことを言います。

 

優秀な人材というのは

その貢献度合いが大きい人のことを言い、

組織の目的が変われば

優秀の定義も変わります。

 

2.教育訓練の意味

短期・長期両方の目線で

組織に不足している能力を

補うために教育訓練を行います。

 

ただし、いきなり教育を考える前に、

人材の外部からの調達や

内部での配置変更によって

その不足した能力を補えないかも

検討する必要があります。

 

専門性の高い能力の場合、

教育を行うよりも外部人材の調達をした方が

質の高い人材を早く獲得できるかもしれませんし、

もしかしたら既に社内にその能力を持った

人材がいるかもしれません。

 

既存の人材の能力伸長によって

組織に不足した能力を補うべき、

という結論になって初めて、

教育訓練の計画を立案します。

 

3.教育訓練の進め方

まず初めに、

「誰の」「どんな能力を」

教育訓練するのかを明確にします。

 

会社で業務を行う上では

・解くべき課題を設定する課題設定能力

・設定した課題を解く問題解決能力

・課題を解くために必要な専門能力

・他の人と共同するための対人能力

などの能力が必要とされますが、

各職層や職種ごとに教育訓練すべき能力を

明確にします。

 

続いて、「誰が」「どうやって」

その教育訓練を行うかを計画します。

 

教育訓練の主体としては人事のほか、

職場の上司や外部講師というケースもあります。

また、手段としては主に

OJTとOff-JTがあります。

 

教育訓練の対象によって

取るべき手段も変わってきますので、

目的に応じて最適な手段を選択します。

 

実際の教育訓練を行った後は、

教育訓練の評価(効果測定)を行います。

教育訓練は実施してすぐ効果が

出るものではないため、

何を持って効果測定を行うか難しいところです。

 

教育の対象となった社員の

上司に聞き取りを行い

教育訓練の前後の変化を確認したり、

360度評価の結果から変化を見たり、

目的に応じて評価の手段も変わってきます。