K's blog

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【人事の仕事(10)】勤務制度の設計と管理

大企業メーカーの人事として

10年間を過ごす中で学んだ

「人事の仕事」についてまとめていきます。

10個目は「勤務制度の設計と管理」です。

1.勤務制度とは

勤務に関する制度の主なものには

・労働時間に関する制度

・勤務場所に関する制度

があります。

 

よく知られたところでは、

フレックスタイム制裁量労働制であったり、

コロナ禍で一気に普及した

在宅勤務制度もこの中に含まれます。

 

また、昨今特に注目されている

・育児・介護等との両立制度

・副業に関する制度

なども勤務制度に含まれます。

 

2.勤務制度の設計と管理の進め方

従来、労働時間は始終業時刻が決められ、

労働時間の長さも固定されていることが

一般的でした。

 

しかし、ホワイトカラーの数が増え、

多様な働き方の選択肢が求められるにつれ、

労働時間制度の多様化と柔軟化が進んでいます。

 

例えば、日々の始終業時刻を自身で選択できる

フレックスタイム制や、

労働時間を一定と見做す裁量労働制

裁量労働制と混同されがちな固定残業代制など、

様々な労働時間制度の選択肢があります。

 

また、製造現場を持っている会社においては、

24時間操業を行うための交代制勤務や、

変則的な勤務を行うための変形労働制など

ホワイトカラー職場では聞きなれない

労働時間制度の運用も必要になります。

 

これらは労働基準法をはじめとした

各種労働法にも密接に関係してくるため、

人事担当者は法律の規定を踏まえつつ、

自社の事業に適した労働時間制度を

選択・設計する必要があります。

 

また、制度導入後の運用管理も

非常に重要な人事の仕事になります。

昇格管理や教育訓練等と異なり、

労働時間制度は運用を誤ると

法律違反に直結してしまいます。

 

職場で制度を誤って運用してしまったために

サービス残業が発生してしまったり、

その結果労基署から指導を受けたり、

といったことが発生しないよう、

運用管理をしっかりと行う必要があります。

 

「育児・介護等との両立制度」や

「副業に関する制度」については

昨今国でも盛んに議論が行われています。

 

法律やガイドラインの改正を追いつつ、

自社の実態に即した制度設計・運用を

検討する必要があります。